先日、ある保護者の方からこんなご相談を受けました。
「小学生のうちに国語の力をつけたいのですが、オンライン家庭教師でも大丈夫でしょうか?」
結論から言えば国語はオンラインでも十分に伸ばせます。
そして、対話を中心に進めるトミタ式の国語指導は、オンラインとの相性がとても良いのです。
今日はその理由と、実際にどのような授業を行っているのかをお話しします。
1. なぜ「国語」は家庭教師と相性がいいのか
国語という教科は、知識を覚えて点を取るタイプの科目ではありません。
語彙や文法の知識はもちろん大切ですが、中心となるのは「読んで考える力」です。
算数のように「パターンを覚えれば解ける」教科ではなく、
どんな文章が出ても自分の頭で考え、読み取る力が求められます。
だからこそ、家庭教師という形が合っています。
家庭教師という形なら、 一人ひとりの「読む」「考える」過程を丁寧に観察し、
どこでつまずいているのかをその場で分析できるんです。
その積み重ねこそが、本当の読解力を育てていくことにつながります!
2. オンライン指導でも国語は伸びる理由
「オンラインだと伝わりにくいのでは」と心配される方も多いです。
けれども、国語の場合、その心配はほとんどありません。
たとえば、文章を画面に映して一緒に読み進めながら、
主語と述語の関係に線を引いたり、接続語の働きを確認したりします。
画面共有を使えば、同じ資料を同じ視点で見ながら話ができます。
また、記述の答案も写真で送ってもらえば、
すぐに添削して「この表現だと少しズレがあるね」と具体的に指導できます。
むしろ、対面よりも「見せながら説明できる」点で効果的な場合もあるんです。
3. 小学生に合う「オンライン家庭教師」の条件
オンラインで国語を教えるときに、最も大切なのは先生との相性です。
どんなに教材やシステムが整っていても、子どもが「話したい」「聞いてみたい」と思えなければ、学びは進みません。
特に小学生の場合、国語の授業は“言葉のキャッチボール”です。
先生が一方的に話してしまうと、子どもは受け身になってしまい 「なるほど」「そうなんだ」で終わってしまう授業では、思考が育ちません。
では、どんな先生が合うのか。
私の経験上、次のような特徴を持つ先生が向いています。
まず、答えをすぐに教えない先生。
子どもの考えをじっくり聞き出し、「どうしてそう思ったの?」と問い返してくれる人です。
この一言で、子どもの思考がもう一段深まります。
自分の考えを言葉にする過程こそが、読解力の土台になるからです。
次に、文章を一緒に読む先生。
オンラインでは特に、画面を共有して一緒に目を動かしながら読むことが大切になります。
先生が先に説明してしまうのではなく、
「ここ、どういう意味かな」「この言葉、どんな感じがする?」と問いかけながら進めると、 子どもは“自分で読み解く感覚”をつかめるようになります。
そしてもう一つ大切なのは、テンポの良いやり取りです。
オンラインでは、少し間が空くだけで集中力が途切れてしまうことがあります。
だからこそ、テンポよく質問し、テンポよく答えを引き出す力が必要になります。
ただ早口になるのではなく、リズムをつくること。
子どもが「楽しい」「わかった」と感じられるテンポがあると、授業の密度がぐっと上がります。
トミタ式の国語では、オンラインでもこの「対話の質」をとても大事にしています。
一方的な説明ではなく、常に双方向のやり取りの中で理解を深め、 その積み重ねが、子どもの読解スキルを確実に育てていくのです。
4. トミタ式・国語指導の特徴
トミタ式の国語では、最初から「点を取るためのテクニック」を教えることはしません。
それよりも先に、読む力そのものを育てることを大切にしています。
国語は“言葉の教科”ですが、実際に問われているのは考える力です。
どんなに語彙を覚えても、文章の構造をつかむ力がなければ、正確に読み取ることはできません。
ですから、トミタ式では「知識」よりも「スキル」を重視します。
授業の中では、まず本文の構造を一緒に見ていきます。
段落の役割や、文と文のつながり、接続語の意味を確かめながら、文章の“骨格”を読み取る練習をします。
この段階で「文章が一本の筋になって読める」感覚が育ちます。
次に、その内容を自分の言葉で説明する練習をします。
生徒さんに「ここ、どういうことだと思う?」と尋ねると、最初はうまく言えないことが多いです。
でも、少しずつ言葉を探して話すうちに、「あ、こういう意味か」と自分で気づく瞬間がやってきます。
その“気づき”が、読解力の核になります。
そして最後に、設問を読みながら「何を聞かれているのか」を一緒に整理します。
この過程では、答えを当てることよりも考える手順を重視します。
たとえば、
・筆者の考えと自分の考えを区別できているか
・本文のどこに根拠を求めているか
・問いの言葉(なぜ・どうして・どのように)に注目できているか
こうした確認を、対話の中で何度も繰り返していきます。
オンライン授業では、画面共有を使いながら、ホワイトボードにメモを書き込んで可視化します。
「この文とこの文は似た意味だね」「この部分は筆者の結論だね」と、線でつなぎながら読み、 文章の全体像を“見える化”することで、生徒さん自身の頭の中が整理されていきます。
トミタ式の目標は、「正答率を上げること」だけではありません。
むしろ、「どんな文章でも落ち着いて読み、考え、答えを導けるようになること」を目指しています。
トミタ式の国語指導は、 一問一答で終わらせず、思考を積み上げていく授業です。
5. 実際の授業の流れ
授業では、Zoomを使って次のように進めていきます。
本文を一緒に読み、要点を線で整理します。
次に設問を確認し、「何を聞かれているのか」を明確にします。
そのうえで、解答の根拠を本文から探し出し、
最後に自分の言葉でまとめていきます。
記述問題では、提出された答案を画面上で赤入れしながら、
「この表現だと具体性が弱いね」「主語が抜けてしまったね」と、
一つひとつ丁寧に改善ポイントを示します。
オンラインでも学びがその場で完結するように、工夫を重ねています。
6. 保護者の方へ:国語の学びは「習慣づくり」から
小学生のうちは、テクニックよりも「読む習慣」が大切になります。
低学年では音読や語彙の積み重ねを、
中学年では文のつながりを意識する練習を、
高学年では論理的に説明する練習を。
この三段階を意識するだけで、国語力の伸び方は大きく変わります。
家庭でも、読んだ本の感想を一言で言わせてみるだけでも構いません。
「どうしてそう思ったの?」と問いかけることが、考える力の第一歩になります。
まとめ
国語は「知識」ではなく「スキル」の教科です。
そしてそのスキルは、オンラインでも確実に伸ばせます。
大切なのは、目の前の文章だけでなく、
どう読むか、どう考えるかを一緒に練習していくことです。
トミタ式では、お子さん一人ひとりの考える力を育てながら、
国語を得意科目に変えていきます。
焦らず、少しずつ。
今日読んだ一文が、明日の成長につながる!
そんな学びを、これからも大切にしていきましょう。





