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中学受験で国語が嫌いな子が伸びる考え方とは

BY 富田哲郎 2026.01.29

先日、保護者の方から

「うちの子、国語が本当に嫌いで……中学受験に間に合うのか不安なんです」

というご相談を受けました。

算数や理科はそれなりに頑張っているのに、国語の問題になると手が止まってしまう。

文章を読む前から「どうせわからない」と言ってしまう。

国語だけが足を引っ張っているように感じて、焦りが募りますよね。

結論からお伝えすると、国語が嫌いなままでも中学受験は十分に間に合います

ただし、やみくもに問題を解かせるだけでは状況は変わりません。

必要なのは、「国語のセンス」を鍛えることではなく、正しい読み方のスキルを身につけることなのです。

国語は、努力が成果として見えにくい教科です。

だからこそ、やり方を間違えると「嫌い」という気持ちだけが積み重なってしまいます。

この記事では、なぜ中学受験で国語嫌いになる子が多いのか、そして国語が苦手な子ほど伸びていくために大切な考え方を、現場の視点からお話ししていきます。

中学受験で「国語が嫌い」になる子はとても多いのです

僕のところに来るご相談の中でも、

「国語が嫌いで…」という話は本当に多いです。

ただ、ここで最初にお伝えしたいのは、

国語が嫌いだからといって、その子の能力が低いわけではないということなんです。

むしろ、真面目な子ほど国語に苦手意識を持ちやすい印象があります。

算数は、解き方が決まっていて、合っていれば丸になります。

理科や社会も、覚えた分だけ点が伸びる場面が多いです。

ところが国語は、同じ文章を読んでも、同じように頑張っても、点数が安定しないことがあります。

その結果、子どもはこう感じます。

「ちゃんと読んだのに間違えた」

「答えを見ても、どこが違うのかわからない」

「頑張っても報われない」

これは、大人でもつらいですよね。

まして小学生なら、「嫌い」という気持ちに直結して当然だと思います。

さらに中学受験の国語は、学校の国語とは別物に感じやすいです。

学校では「読めたらOK」だったものが、受験では「根拠を言えるか」「設問の意図をつかめるか」が問われます。

このギャップに気づかないまま演習だけ増やしてしまうと、国語への抵抗感は強くなりやすいのです。

だからこそ、国語嫌いは「性格」や「向き不向き」の問題にしないでほしいと思います。

多くの場合、国語が嫌いなのは、国語ができないからではなく、国語の取り組み方がわからないからなのです。

国語が嫌いになる本当の理由は「センス」ではありません

国語が苦手なお子さんを見ていると、

ついこんな言葉が頭をよぎることがあります。

「この子は本を読まないから」

「語彙が足りないのかもしれない」

「国語はセンスの教科だから仕方ないのかな」

保護者の方がそう感じてしまうのも、無理はありません。

国語は、できる子とできない子の差が、理由として説明しづらい教科だからです。

ですが、現場で子どもたちを見てきた立場から言うと、

国語が嫌いになる原因が「センス」にあるケースは、ほとんどありません

実際に多いのは、

・文章をどう読めばいいのか教わっていない

・設問が何を聞いているのか整理できていない

・答えの根拠を本文から探す練習をしていない

こうした「スキル不足」の状態です。

たとえば、算数で公式を知らずに問題を解こうとしたら、

どれだけ真面目でも正解にはたどり着きません。

国語も同じで、読み方の手順を知らなければ、正しく答えることは難しいのです。

それでも国語の場合、

「なんとなく読めている気がする」

「感覚で合っていることもある」

という体験が混ざるため、原因が見えにくくなります。

その結果、

「頑張っているのに点が取れない」

「どう直せばいいかわからない」

という状態が続き、国語そのものが嫌いになってしまうのです。

ここで大切なのは、

国語嫌いを「向いていない」「才能がない」と結論づけないことです。

多くの子は、ただ正しいやり方を知らないだけなのです。

国語は「知識教科」ではなく「スキル教科」です

国語が苦手なお子さんの多くは、

「覚えることが足りないから点が取れない」と思われがちです。

漢字や語彙、慣用句が原因だと考える保護者の方も少なくありません。

もちろん、知識がまったく不要というわけではありません。

ですが、中学受験の国語で点数を左右するのは、知識よりも読解のスキルです。

ここで、他教科と比べてみましょう。

算数は、解き方を覚えて練習すれば、正答率は比較的安定します。

理科や社会も、知識を積み重ねることで得点が見えやすい教科です。

一方で国語は、同じように勉強しているつもりでも、点数が安定しにくい特徴があります。

その理由は、国語が「知識を使う教科」ではなく、

情報を読み取り、整理し、根拠をもとに答えるスキルを問う教科だからです。

たとえば読解問題では、

・何について書かれた文章なのか

・筆者は何を一番伝えたいのか

・その考えがどこに書かれているのか

こうしたことを、順序立てて処理する力が必要になります。

ところが、この「順序」が教えられないまま演習だけが進むと、

子どもは感覚に頼って答えるようになります。

たまたま合うこともありますが、再現性はありません。

結果として、

「前はできたのに今回はできない」

「同じような問題なのに点が取れない」

という状態が続き、国語への不信感が強まっていきます。

国語の成績を安定させるために必要なのは、

読む力を生まれつきのものと考えることではありません。

意識して身につけていくスキルとして扱うことなのです。

「国語が嫌いな子」にやってはいけない勉強法

国語が苦手だと感じると、

「とにかく量をこなさせたほうがいいのでは」と考えてしまいがちです。

実際、僕のところに来る前のお子さんも、たくさんの問題に取り組んでいるケースが多いです。

ですが、国語が嫌いな子に対して、

量を増やすだけの勉強は逆効果になることが少なくありません

まず一つ目は、

問題集を次々と解かせるやり方です。

読めていない状態のまま演習を重ねると、

「間違える体験」だけが積み重なってしまいます。

正答率が下がれば、自信も下がります。

二つ目は、

解説を読ませて終わりにすることです。

解説を読んで「なるほど」と思っても、

次に同じような問題が出たときに再現できないことがほとんどです。

それは、答えの理由がわかっても、読み方の手順が身についていないからです。

三つ目は、

「ちゃんと読みなさい」と声をかけることです。

親御さんとしては当然の言葉ですが、

子どもからすると「どうやって?」がわかりません。

具体的な行動に落とし込めない指示は、国語への苦手意識を強めやすいのです。

そしてもう一つ、意外と多いのが、

「本をたくさん読めば国語はできるようになる」という考え方です。

読書自体はとても良い習慣ですが、

受験国語の読解とは別の力になります。

読むことと、設問に答えることは、同じではありません。

国語が嫌いな子ほど、

「できていない原因」を増やすのではなく、

「やらなくていいこと」を整理することが大切です。

国語嫌いな子ほど、正しい順番で伸びます

国語が嫌いなお子さんほど、

実は伸びしろは大きいと感じています。

なぜなら、これまで「なんとなく」で解いてきた分、

正しい順番を知ったときの変化がはっきり表れやすいからです。

国語の読解には、順番があります。

いきなり答えを考えるのではなく、

まず、文章全体で何について書かれているのかを押さえる。

次に、設問がどこを聞いているのかを整理する。

そして、根拠となる部分を本文から探す。

この流れを分解して練習するだけで、

「読んでいるつもりだった」状態から抜け出せる子は多いです。

僕が指導していてよく感じるのは、

国語が苦手な子ほど、考え方が雑なわけではないということです。

むしろ、真面目に全部を読もうとして、情報が整理できなくなっている場合があります。

そこで、最初から難しい文章に挑戦する必要はありません。

短い文章で、

「この設問は何を聞いている?」

「その答えはどこに書いてある?」

という確認を丁寧に重ねていきます。

すると、あるタイミングで、

「ここに書いてあるから、こう答えるんだ」

と自分の言葉で説明できるようになります。

この瞬間が、国語嫌いから抜け出す大きな転換点です。

国語は、才能のある子が突然できるようになる教科ではありません。

順番を守って練習すれば、

理解が積み重なっていく教科なのです。

小5からでも国語は立て直せますか?

「まだ小5なんですが、国語がこの状態で大丈夫でしょうか」

このご相談は、とても多いです。

そして実は、国語を立て直すには、ちょうど良い時期でもあります。

小5になると、文章の長さや設問の聞き方が一気に変わります。

それまで何となく読めていた子でも、

「ちゃんと読んでいるのに合わない」という感覚を持ち始める時期です。

ただ、この段階で国語につまずいたことに気づけているのは、

決して悪いことではありません。

むしろ、小6に入ってから慌てるよりも、ずっと有利です。

小5のうちであれば、

文章の読み方を一つひとつ分解しながら確認できます。

設問の意図を整理する練習や、

根拠を本文から探す練習も、時間をかけて積み重ねられます。

一方で、この時期に

「そのうち慣れるだろう」

「量をこなせば何とかなるはず」

と流してしまうと、自己流の読み方が固まりやすくなります。

そうなると小6では、

演習量は増えているのに正答率が上がらない、

という状態に陥りがちです。

小5は、国語の成績を上げるための勝負学年ではありません。

読み方の土台を整える学年です。

ここで丁寧に立て直しておくことで、

小6になったとき、国語が「足を引っ張る教科」ではなくなります。

家庭学習で親ができるサポートとは

国語が苦手なお子さんを見ると、

「何か教えてあげたほうがいいのでは」と感じることが多いと思います。

ですが、家庭学習で一番大切なのは、

親が先生役にならないことです。

国語の場合、答えや解説を説明してしまうと、

子どもは「聞けばわかる」「自分で考えなくていい」となりがちです。

それでは、読解のスキルは身についていきません。

親御さんにお願いしたいのは、

教えることではなく、見るポイントを絞ることです。

たとえば、

設問を最後まで正確に読んでいるか。

答えの根拠を、本文中で示せているか。

「なんとなく」で選んでいないか。

この三点だけでも、意識して見てもらえると十分です。

また、間違えたときに

「どうしてこう答えたの?」

と聞くことは大切ですが、正解を誘導する必要はありません。

子どもが自分の言葉で説明しようとする、その過程自体が練習になります。

そしてもう一つ、

国語が嫌いな子ほど、結果よりも過程を見てほしいと思います。

点数が上がったかどうかより、

・本文に戻ろうとしているか

・設問を読み直しているか

・理由を考えようとしているか

こうした変化は、あとから必ず点数につながっていきます。

家庭学習では、

「できた」「できない」を判断する場ではなく、

読み方を整える場として関わってもらえると安心です。

トミタ式が「国語嫌い」から始める理由

私が国語の指導をするとき、

成績がすでに安定している子よりも、

「国語が嫌い」「苦手意識が強い」と感じている子を強く意識しています。

それは、国語嫌いの背景には、

ほとんどの場合、やり方が合っていないだけという事実があるからです。

点数が取れない理由がわからないまま、

演習だけを重ねてしまうと、

子どもは「国語は頑張っても報われない教科」だと感じてしまいます。

その状態を放置したまま成績を上げようとするのは、

土台が傾いた家を、上から補強するようなものです。

まず整えるべきなのは、読み方そのものなのです。

トミタ式では、

・文章をどう読むのか

・設問をどう捉えるのか

・根拠をどう探すのか

こうした部分を、一つひとつ言語化しながら整理していきます。

感覚に頼らず、再現できる形でスキルとして身につけることを大切にしています。

国語嫌いな子ほど、

「わかった」「自分でできた」という感覚を得たときの変化は大きいです。

その小さな成功体験の積み重ねが、

国語への見方を少しずつ変えていきます。

まとめ

中学受験で国語が嫌いになることは、決して珍しいことではありません。

そしてそれは、能力やセンスの問題ではないのです。

国語は「知識」ではなく「スキル」の教科です。

だからこそ、正しい順番で、正しい方法で取り組めば、

後からでも必ず立て直すことができます。

特に小5は、

国語の読み方を整えるための大切な時期になります。

この段階で向き合い方を見直しておくことで、

小6での学習がぐっと楽になります。

国語は一朝一夕で変わる教科ではありません。

ですが、焦らず、やるべきことを絞って積み重ねていけば、

確実に力はついていきます。

今感じている不安は、

「もう遅い」というサインではなく、

「見直すタイミングが来た」という合図なのです。

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